4月28日ハガルとイシュマエル 山本 精一【2024/4/28】創世記第二一章八〜一八節 今朝は、創世記二一章にある、ただいま司会者にお読み頂いたハガルとイシュマエルの物語から学んでみたいと思います。この悲哀と慰めに満ちた、地味ではあるけれども底光りのする物語を通して、それがわれわれに語りかけそして問いかけているものへと心を向けて参りた...
4月21日だれにでも同じひとつのことが臨む 高橋 由典【2024/04/21】コヘレトの言葉第九章一〜三節マタイによる福音書第五章四三節〜四五節 はじめに 高橋由典と申します。よろしくお願いいたします。私は京都大学の学生だった頃に、学内共助会の聖書研究会に参加し、京大の教員になってからは自分の研究室でその研究会を続けて参りました。二〇〇〇年代に私自身...
4月14日キリストは死を滅ぼし 山本 精一【2024/4/14】テモテへの手紙二第一章三〜一〇節 今朝は、ただいま司会者にお読みいただいたテモテ後書第一章の序文を中心に、この書簡を貫く、復活の信仰かつまたキリストの苦難に与る信仰について、パウロ晩年の言葉に耳を傾けたいと思います。 ところで、ご覧の通り、現在われわれが手にしている新約聖書...
3月10日ゲッセマネの祈り 山本 精一【2024/3/10】ヘブライ人への手紙第五章七〜八節マルコによる福音書第一四章三二〜四二節 今朝は、前回取り上げたユダの裏切りの記事の直前にある、ゲッセマネの園でのイエスの祈りを、主としてマルコによる福音書の記すところに従って見て参りたいと思います。...
3月3日城壁のラハブ 高橋 伸明【2024/3/3】ヨシュア記第二章八〜一三節ヘブライ人への手紙第一三章一二〜一三節 北白川教会の礼拝にお招きいただき、感謝いたします。 わたしは一三年前に高知の土佐教会に赴任しましたが、この間、四国の教会で共に聖書を読み、導かれてきたことを、今日、皆様とも分かち合いたいと思います。...
2月25日引き渡されるイエス 山本 精一【2024/2/25】マルコによる福音書 第一四章四三節〜五二節 先週の礼拝説教においてすでにおぼえられていましたように、いまわれわれは、教会の暦でレントと呼ばれる時のうちにあります。レントとは聞き慣れないという方もいらっしゃるかもしれませんが、教会の長い歴史のなかで、主のご受難を心しておぼえる...
2月12日わが友たる汝らに告ぐ 山本 精一【2024/2/12】ルカによる福音書第一二章一節〜一二節 先日、「ヤジと民主主義」という題名のドキュメンタリー映画を観る機会がありました。高松の小さな映画館でその映画が一週間のみ限定上映されるという事を、日本近現代史を専攻する友人から教えられて、それを観にいくことにいたしました。私自身、その映...
2023年12月10日わが時はすべてなんぢの御手にあり 山本 精一【2023/12/10】待降節第2主日礼拝詩編第31編10節〜17節 31編をテクストにして、2023年の待降節第2主日の礼拝を守りたいと思います。ところで、本詩篇の大きな特徴は、この詩篇が、1つには嘆き・苦しみ、また今1つには感謝・讃美という、2つの相異なった性格を湛えた告白内容が密接に絡み合って全体を成している...
2023年11月26日破れ口に立つ者 山本 精 一【2023/11/26】詩編 第106編19〜23節 ローマの信徒への手紙第11章22節 今朝は、ただいまお読み頂いた詩篇106編に心を向けていこうと思います。この詩篇には、1読してすぐに気づくように、イスラエルの歴史を批判的に回顧する詩句が多々見受けられます。その際、その内容は、主として、出エジ...